赤蛙公園

作家、島木健作(明治36~昭和20)は、昭和19年の秋、胸部疾患の療養のため修善寺の温泉宿に滞在していました。ある日の散策で桂川の上流まで歩いて行った帰り道、この付近で川を見つめていると一匹の赤蛙が目に入りました。蛙は向こう岸へ渡ろうとして一生懸命に泳ぎ、押し流されて、這い上がることを繰り返しているうちに、ついに精魂尽きて渦の中へ飲み込まれてしまいます。死期の近かった健作は、蛙の生への努力を共感を持って感慨深く眺め、運命に従順なものだけがもつ静けさに強く感動し、帰京後、有名な短編『赤蛙』を書きました。発表は彼の死後の昭和21年で、遺稿とも言われています。長編を書き続けていた健作は、死の直前にこの傑作短編を書き残したことによって、いよいよ詩人的資質を鮮やかにしたと言われています。

4月は桜、5月下旬~6月上旬ごろは、蛍を見ることができます。

基本情報

住所
〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺1143-1
定休日
なし
駐車場の有無
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