伊豆市修善寺の紙谷地区では、古くから『修善寺紙』という和紙が作られています。
かつては「色よし紙」とも呼ばれ、独特の色味とツヤ、柔らかな風合い、墨なじみの良さが特徴の和紙です。
修善寺紙は約1,000年の歴史を持つとも言われ、当時は全国的にも名の知られた紙でした。
江戸時代には徳川家康に認められ、幕府の御用紙として採用された実績もあります。
しかし明治末期、洋紙技術の渡来に強く影響を受け、生産中止を余儀なくされました。
それでもこの歴史と伝統を絶やしてはならないと1985年に地元有志が復活させ、現在は紙谷和紙工房にて和紙の製造や和紙漉き体験の受け入れを行っています。
修善寺紙の主原料には主にミツマタという低木を使用していますが、ミツマタの木を和紙にするためには、10の工程、約1か月もの時間がかかります。
紙谷和紙工房では今でもこの地に伝わる昔ながら製法を維持して和紙づくりを行っています。
また、ミツマタをはじめとした和紙に必要な原材料は、紙谷地区で栽培をしています。
加えて和紙作りに欠かせない「水」は、工房に湧き出る豊富で質の良い湧水を使用。
紙谷地区の土や水といった豊かな自然こそが修善寺紙が栄えた大きな理由の一つであり、それは現在でも修善寺紙を支えてくれています。
修善寺紙が地元有志によって復活して以降、この地域の小学校では児童が卒業証書を自らで漉いており、和紙が地元の文化として根付いています。
また、近年紙谷和紙工房では、地元住民のみならず全てのお客様に対して和紙漉き体験を実施し、修善寺紙の文化を広める活動に取り組んでいます。
体験は紙づくりだけでなく、修善寺紙の歴史の説明や、原材料の畑ツアー、10にも及ぶ紙づくりの工程説明など、修善寺紙のことを深く学べる内容になっています。
▶いずタビPickUp!での体験予約はコチラ
▶1000年続くとも言われる修善寺紙!和紙漉き体験レポートはコチラ
▶店舗詳細はコチラ
▶公式サイトはコチラ